どんぐりは感情教育もしているそのリアルな一部
オンライン教室でありんこのりんこちゃん問題をしたときの私と生徒とのやりとりよりありんこのりんこちゃん問題の類題を、過去に2問ほどしたことがある子です
1文目
私:「ありんこのりんこちゃんが旅に出ました。」
生徒:「旅に出かけるとしたら、カバンもうちょっとくらいいるんじゃない?5個も書いちゃった」
私:「そんなに持てる?」
生徒:「パパが持つ筋肉のやつ、石が入ってるやつ、(私は)持ち上げられた」
私:「それなら、カバン5個持てるなあ」
2文目
私:「とてもとても遠い旅です」
生徒:「また遠い・・・。りんこちゃん、遠いところ行きすぎや」
しばらく考えてから
生徒:「ローラースケートできてるから、もうてっぺんに着きそう。」
2文目までの中に、算数的な要素は一つも入っていません
この時間が大切なんです
子どもたちは想いを馳せています
自由なオリジナルの世界観を生み出しているのです
だから余裕がないとできないんです
どんぐり倶楽部の良質の算数文章問題をただの算数の文章問題だと思っていると,このあたりは不要で無意味です
それではもったいない
この遠い遠い旅ってどんな感じなのか
そこを味わう時間が豊かな想像力と創造力を育みます
そして子どもがいかに素敵なのかを私たち大人が味わえるチャンスです
生徒のこれらの言葉を聞くと本当に愛おしく感じます
言葉には出さないけど、生徒の心の中では色々なことを感じて考えているからです
いつも遠い旅に出てしまうりんこちゃんに対して
また、遠いところへ行くんだ
また泣くんじゃないの?
どうしていつもそんな遠いところへ行くのかな
自分だったら嫌だな
だったら、早く到着できるには
そうだ、ローラースケートで行けば早く着けるな
そんな気持ちの変化、そして優しい気持ちが私には感じられるからです
生徒「ローラースケートはいてたら、すぐついちゃうから、らんらら〜ん♪」
気分も上がったのか、鼻歌を歌いながら絵を描いていきます
自分なりにちょっとほっとしたのかもしれません
その後、あと10分かな、あと40分かなと考え始めました
生徒:50分にしようかな、ローラースケートだったら大体・・・だいたい・・・40分くらいかな
生徒:問題に出てこないけど
と前置きしながら、ローラースケートを売っているお店まで描き始めました
お店は人気店のようです
生徒:疲れたら優先で・・・りんこちゃんはまだ疲れてないけど、ここから先は50分かかるから、ただであげてるの。・・・一人で旅を出かけてるから・・・
疲れた人が優先
だけど子どもの一人旅はさらに優先制度が整っていて無料でもらえるんだそうです
なるほどなるほど
これら2行から、どれほど様々な力を働かせているのでしょう
遠い旅のイメージ
自分の経験から旅に必要なものを想像
また旅をするりんこちゃんへの思い
具体的にあと何分で着くかの具体的な時間設定
自分にとっての長い、短いの時間感覚の体感
早く到着するための工夫
その工夫を実行するための手段の思考
真っ白な大きなスケッチブックを前に
全て自分の経験から、全て自分で決めて設定していくのです
これを毎週続けていたら・・・そうなんです
自分で決められる子になりますよね
味わってます
感じています
体験に基づく思考を働かせる時間です
ただの無味乾燥な数字や言葉ではなく
その数字と言葉の後に大きく広がる背景があるのです
それは体感、経験、思い出がくっついているのです
続きは次回に~
さあ、そんな奥深いどんぐりの理解をみんなで少しずつ深めているのが
ゼロイチほっとカフェ
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