ゼロイチインストラクター
のんいく(穏やかな子育て)インストラクター
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どんぐり倶楽部の教材を使った小さなお教室を開いています@北千住。 ありのままに人が自分を生きる力(視考力=思考力)を育みます。 昔は自然療法をやってました。 古武術の稽古では、力みを抜く事や、自分の中のリソース、ありのままを。 他、興味の赴くままに。
ゼロイチ東京下町教室 ※月によって変動あります
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090-1794-2207(豊里久美子)10:00~18:00
くみこ先生にお聞きしました
インタビュアー:池上信三
穏やかに子どもたちの可能性を引き出す
スポーツ応用力学/主宰
MFフィギュアスケートアカデミー
池上> 私は「工夫の種を植えて発想力を引き出すスポーツ指導」をしていますが、同じ発想を相当な高次元で行っている算数教室のゼロイチを知って衝撃を受け、ゼロイチインストラクターの先生たちのお話を伺いたくインタビューを申し込み、今回は東京都足立区でゼロイチインストラクターとして活動されている豊里久美子さんにお話を伺います。よろしくお願いします。始めに、ゼロイチインストラクターになったきっかけを教えてください
くみこ先生> 小学3年生の男の子がおりまして(2020年10月現在)年長さんからどんぐりクラブの教材を使って 家庭学習を始めました。 当時は週に1回もできていなかったと思います。不定期に適当にできる時にやっていました。・・・ただ。 私は問題を読むだけなのに、ものすごく自分の内側が困難でした。 待てない、正解してほしくなってしまう(※どんぐり学習は正解よりも取り組みを大切することで脳を発達させています)。 なんだこりゃ・・と。これは親の修行だな、と直感的に感じました。 子供にはなんの問題もないんだな、上手くいかない何かがあるとしたら、親の在り方だな、と。
そこで、どんぐりをやっている教室の先生はどんぐりをやっている時、どんな風に子供と接しているんだろうと思いまして。 程なくして朝子先生の算数教室を見つけ、一ノ江の朝子先生の教室に通い始めました。 子供はどんどん、どんぐりに慣れていきました。 あぁ、絵を描いてから答えを見る、見つけるってこうゆうことなんだな、と実感しました。
でも私が当初知りたかった答えには辿り着かなかった。先生の様子を見ているだけではわからなかったんです。 そんな時、インストラクター養成講座に誘って頂き思いきって受講することにしました。 まったく想定外の出来事でした。
ゼロイチ主宰の朝子先生と くみこ先生
池上> ゼロイチインストラクター養成講座を受けてみて分かったことを教えてください
くみこ先生> 一番知りたかったこと、継続的にどんぐりを続けていく為の「自分の在り方」と、 子がどんぐり問題に取り組むことで培われるものは何か、を今の私がわかる範囲で 自分なりに理解できたと思っています。 でもこの理解はまだまだ入口、今後も学び続けます。
それと、これはどんぐりを始める前から確証に近い感覚があったのですが、子供って、子供の育ちって、 邪魔がなければ本来健やかで大丈夫なものなんじゃないかな・・という思いがありました。 そしてやっぱりそうなんだな・・と腑に落ちました。
池上> 在り方って何を指している言葉ですか?
くみこ先生> 抽象的ですが、あえて言うなら自分で選んで自分で決めていくことかなと思います。
その選定条件を常にブラッシュアップしながらオリジナルで持つこと。間違えを恐れない事。 それはそのまま思考力ですよね。 どんぐりはこの思考力を育んでいくための勉強法ですが、本当によく考えられた問題構成がされていて いつも感心してしまいます。
しかも、脳の最大限を使いながら、心も耕すことができる。感性と知性を同時に育むことができる。 どんぐり問題に取り組むのは時に子にとってうなるほど難しいようですが、同時にとてつもなく優しい意図が 働いている時間でもあります。良い魔法が少しずつかかっている、本気でそう思っています。
教室の仲間の子も、勿論うちの子も、心底うらやましいです。 私が子供の頃どんぐりをやってたら、思春期があんなに拗れることもなかったでしょう・・
質問に対しての答えに戻りますが、大人である私達はその在り方を体現する必要があるのだと思っています。 私たち大人(親)が、学びあったり話し合ったりする時間を設けることで、試行錯誤しながらその在り方を模索していけたら と思います。
「見守ること」「待つこと」「待てること」「時間をかけること」「安心で安全な場を創り続けること」 そういうところでしか育まれないものが思考力だと、養成講座を通して知ることができました。
池上> 母親の在り方が変わったらどんな変化がありましたか?
くみこ先生> 子供の絵が変わりました。絵を描くこと自体を楽しむようになりました。思考するということを楽しむようになりました。
池上> 時間をかけて待つために必要なことはどんなことですか?
くみこ先生> 自身の体験と体感なのですが、インストラクターになる以前に子が絵を描くのを待てなかったのは、 私自身の評価されることへの恐怖だったのだと思っています。
ちなみに、子の育ちについてや人を統合的に見ることに関しては、元々の経験(自然療法の治療家資格があります)から 理解があるつもりでした。でもことが勉強に及んだ時の自分の丸裸感がすごかった。 教育、学校、先生・・普段意識に上らないだけにその影響の濃さを感じずにはいられませんでした。
安心安全・・って評価が一切ないということだと思うんです。 なので、母親自身が安心、安全である感覚を知ること。自分の中にそのリソースがあることを知ること。
実際、どんぐりでは答えの正誤ではなく、絵の過程を一番大切にします。 そしてその絵は、誰が描いても世界で一つだけの絵です。
池上> どんな経験が、くみこ先生のリソース(潜在能力)を引き出してくれたのか、とても興味があります。教えていただけますか?
くみこ先生> ゼロイチインストラクター養成講座と同時期に傾聴(リスニング)の勉強も始めました。どんぐりも、リスニングも学び続けています。
私は、前述の通り、どんぐりをしている息子が私の思い通りに絵を描かなくて不機嫌になることがありました。 正解しない時にも同様に腹が立ちました。 それは、自分を許容できない私の奥に、自分自身の隠れたニーズがあるからだ、と気づきました。 私のニーズは、承認されることだったのだと思います。承認されないことへの恐怖が私をイラつかせました。
子供は全然悪くないです。ただのトバッチリです。 トバッチリを受け続けると子どもの何かが潰れていきます。(かつての私がそうであったように。)
感情の奥にある自分が本当は欲しいもの(ニーズ)って、自分自身にしかわからない。 答えは自分が持っている。
その答えを自分で見つけることができることを知ったのは、聴くことを学んだことがとても大きかった。 見つけるために話す、安心安全な場で聴いてもらう。 感情は自分だけの宝を拾う鍵のようなもの。そして湧き上がってくる感情に善悪はない。
でもこればかりは自分の体感を経て昇華させないとわからないところもあるので、体感する場があったらいいな・・ という思いもあって「ゼロイチ東京下町教室」のメンバー向けに対話の場として「どんぐりラボ」という場を開いています。
池上> ゼロイチインストラクター講座が与えてくれたことはなんですか?
くみこ先生> どんぐり理論によって何が育まれるのかを具体的に教えてもらえたこと。 そこには仲間がいること。一緒に試行錯誤できること。
自分が考えたことに対してみんなから意見がもらえる場面があったり、別の人のやり方を知ることができてエキサイティングでした。 朝子先生が経験してきた教室での出来事や、子どもの振る舞いと家庭との相関など、経験さながらの実態を教えてもらったりもしました。
一保護者として実践していることに関しての意見を聞ける場でもあります。 このコロナでどんぐり学習でいう「環境設定(宿題制限をする、テレビを見ない、ゲームをしないなど)」が戻っちゃったんです。 そんな話を聴いてもらったり、ヒントをもらったり。 インストラクターになった今でも反省することも、やり直す時も、たくさんあります。
池上> 久美子先生が考えるゼロイチインストラクターの役割とはなんですか?
くみこ先生> まず、私は教育者ではなく場を開く人として在りたいと思っているので先生という呼称は使っていないです。 教室の時は子供たちにはくみちょーと呼んでもらっています。名前が久美子なのです。 ラボの時はくみちゃんとか、とよくみさんと呼んでもらっています。
ゼロイチインストラクターの役割は、どんぐりを通して「伝えること」だと思います。
学力は家庭でつけるもの(どんぐり)だと伝えること。 思考力(自分の生き方)は、もやりながら自分でつけていく(決めていく)ということ。 間違えても大丈夫(しかも全然大丈夫)なことを伝えること。
糸山先生はどんぐりの行き着く先は楽チンに生きられることかなとおっしゃっていました。 素敵です・・
子供の本当の学力(思考力)を確実にその子のために、その子の自然な時間で構築できる勉強法がどんぐりです。 この勉強法を、理論はもとより母親の立場からも理解しているのがゼロイチインストラクターです。 正しくどんぐりを伝えていくこと。ゼロイチの大切な役割だなと思います。
池上> 子どもの自然な時間で構築できる勉強法って素敵ですね。ボクも子どもの自然な時間で構築できるスポーツ上達方やらなきゃですね。ところでゼロイチインストラクターは、どんぐりスペシャリストだと感じていますか?
くみこ先生> そうですね。どんぐりにまつわる色々を、その色々を含めたままご相談いただけると思います
池上> 様々な相談に対して、くみこ先生は何を伝えていきたいですか?
くみこ先生> 環境設定は最初はできる範囲から、効果が見えてきたら徐々にどんどん整えてほしいです。 これは私自身の課題でもあります。そして環境設定って、自分も含まれるわけです。 含まれるどころか、母親父親家庭・・は、最大にして最強の設定(リセット?再設定?)すべき環境である ことも多いです。
いつも笑って穏やかに。それって机上の空論ではなくわが家にとってはとても大切なことでした。 そしてもちろんいつもはできないです! でもできない自分も含めて、まずはありのままを見ることが本当に大事だなと思います。
ありのままを見ること。ただ見ること。
どんぐりの絵もありのまま。その日そこに描かれた絵は、ある意味その子の今の100%です。 子供が自分の力で、自分の色で生きている様子が、どんぐりの絵にひょっこり顔を出して、 時にはそっと、時には雄弁にその全てを見せてくれているのだと思います。
池上> 新しい視点というか、昔ながらの視点というか、くみこ先生は、もしかすると近代に対峙するのではなく、近代をもう一歩進めるために昔ながらのアイデアをうまく組み込んだ「ネオモダン教育」のような考えをお持ちなのかもしれないなと感じながら聞かせていただきました。くみこ先生と時間を共にすることで救われる親御さんとお子さんの姿が目に浮かびます。ボクも今日のお話を参考にして指導のあり方をネオモダン化しようとワクワクしています。ありがとうございました。